この記事は、私がヒップホップトラックを作るために出会い、購入した機材遍歴を語るコーナーです。
「acid hiphop2.0」を購入し作曲人生を歩み始めた私でしたが、その後2年くらいはひたすら付属ループを組み合わせる作業をこなしていました。
当時はMIDIキーボードの存在すら知らず、マウスでピアノロールにイベントを打ち込むも、奇想天外な音にしかならなかったので、ひたすらループの組み合わせを行なっていました。
もちろん初心者すぎて、コードはもちろんピアノの黒鍵と白鍵、音階など一切の知識がゼロだったのです!
そして当然ですが、自分の望む作品が全く作れず、悔しい思いをしていたのです。
「Roland MC909」との出会い
の前に、「acid hiphop2.0」との衝撃の出会いから2年後くらいに、衝撃の書籍との出会いがありました。
その名も「RAP STYLE ラッパーになるためのスペシャル・セミナー」(rittor music mook)です。
この出会いが私の運命を変えることになるのです。
実はこの書籍には「バックトラックの基礎の基礎」というテキストが掲載されており、そこにはトラック制作向けの機材が一通り紹介されているのでした。
まずは、BOSSの「SP−303」などがエントリー機材的位置付けで、紹介され、その上位機種として同じくBOSSの「SP−505」が紹介されるという具合に記事を読み進めるにしたがって、極上の機材が紹介されるという記事でした。
そして記事を読み進めるとそこには、「AKAI MPC2000XL」、さらに上のクラスということで、名機「AKAI MPC4000」、「YAMAHA RS7000」が紹介され、記事の締めくくりに、付け加える形で、※以下引用です
「また、人気のMCシリーズの最上位機種MC−909(オープン・プライス)がROLANDから登場した。本機はMC -307、505のGROOVE BOXにユーザーからの要望の多かったサンプラー機能を融合し、これ1台で本格的なトラック制作が可能になっており、こちらも今後は注目の製品だ。」
という購買意欲をそそる素晴らしい紹介がなされており、私は全部盛りのこの「MC -909」に惹かれていくのでした。
なお、ヒップホップトラックを製作しようとして2年が経過した私は、この書籍ではじめてサンプラーたる機材を知ることになったのです。
「ROLAND MC -909」実機との出会い
「MC−909」に想いを馳せ「RAP STYLE」の機材紹介欄を繰り返し読んでいた私は、ある日ショッピングセンターを普通に歩いていた時、突然の出会いが訪れました。
・ブラックとシルバーというシンプルなデザイン
・大きな夢をも背負ってくれそうな大きさ
・可能性を無限に広げてくれそうなツマミの多さ
これまで雑誌の中でしか見たことのなかったその姿に受けた感動は忘れることはないでしょう。
荘厳な雰囲気を放つ実機を目の当たりにした私の想いといえば、一切の迷いはなく「これでいい曲が作れる」でした。
そこからは数ヶ月間給料を貯め、流石に16万円ほどの買い物だったので、人生で一番迷いましたが、人生を変えるため奮起し、店の中で1時間ほど経過した後、店員さんを呼んで固まった意思を告げました。
現金で一括購入をし、機体の大きさをを遥かに上回るバカでかい箱を持って、周囲の眺望の眼差しもきにすることなくバスに乗り込み、家路についたのでした。
そこから、新たな私のトラックメイク人生がスタートしたのです。