みなさんこんにちは。
ヒップホップトラックメイクの参考にしたいトラックを独断と偏見でおススメするこのコーナー。
第4回は、2pac 「Krazy」です。
この曲の哀愁感はハンパではなく、2PACのソロ5作目でMakaveli(マキャベリ)名義でリリースした「The Don Killminati:The 7 Day Theory」というアルバムの一曲であります。
出会い
私がまだACID Hiphop でヒップホップトラックを作って遊んでいた頃、かなり多くの洋楽ヒップホップを聴いていました。
そこで、2pac というアーティストを知り、たどり着いたのがこの曲です。
私はこの曲を聴くとなぜか、昔の良い思い出や情景がよみがえります。
別にその情景を見た過去に「Krazy」を聴いていたわけではありませんが、よみがえるのです。
みなさんも同じようなことがあるかもしれませんが、私にとっての音楽は過去の美しい記憶とセットになっていて、ある種の曲を聴くとその時の情景が思い出されるのです。
この曲はまさに私にとって情景が思い出されるような曲の一つで、聴いているだけで癒される、かけがえのない存在なのです。
この曲のおススメポイント
この曲のオススメポイントは、何と言っても浮遊感と哀愁あふれるシンセサイザーの音色とメロディです。
もちろん、全てのバースでリズムを刻むピアノのバッキングも綺麗です。
背景に添えられたBell系のきらびやかなサウンド。
第2バースと第3バースでピアノのバッキングが変わり、さらに情緒感がプラスされます。
ゆったりとした情緒感に、自然に体と感情が動かされるのを感じるヒップホップトラックです。
独学トラックメイカーが参考にしたポイント
ピアノのバッキングが2PACのラップとめちゃめちゃマッチしています。
まるで会話しているようにトラックが流れて行きます。
リズム隊もその対話を壊さない音色とリズムパターンを維持しておりまさにスーパーループです。
ピアノは先ほども記載したとおり、第1バース(2PAC)、第2バース(2PAC)、3バース(Bud AZZ)のそれぞれのパートでパターンを微妙に変えており、リスナーに飽きさせない構成であるばかりでなく、楽曲の盛り上がりを演出しており、とても参考になります。
リズムにおいては、第1、2バースでは使わなかったオープンハイハットの音をフックの全場面で配置していますが、それを第3バースでも加えることで、第1、2バースとの違いを明確にすることに成功しています。
もちろんインストゥルメンタルで聴いたとしても素晴らしいトラックであることは想像がつきますね。
今回のお話は以上です。このようなトラックを参考にすれば、すぐに良いトラックを作れそうですが、そう簡単にはいきません。(涙)
そういった難しさがヒップホップトラックメイクの魅力なのでしょうね。
それでは良いトラックメイク生活をお送りください!