ヒップホップトラックを作るための機材の話(ACID HIPHOP2.0編)

最初の機材「acid hiphop」との出会い

20年くらい前にヒップホップトラックを作ろうと思い立ち、作曲を始めた私でしたが、当時はインターネットもやっていませんでしたので、情報がゼロの状態で始めることになりました。

そこで、私の家の近くにあった黄色い建物の大型電気量販店に行ったところ、そこに鎮座してたのが「Acid HipHop2.0」(フックアップ)でした。

 

確か五千円くらいだったのですが、使い方もよくわからないソフトに五千円払うということ自体、当時の私には凄い勇気の必要な事だったのです。

 

 

結局、店の中で1時間くらい迷ってから「Acid HipHop2.0」を購入し、パソコンにインストールして私の作曲人生がスタートしたのです。

(やはり、最初の機材には愛着が湧くものです)

 

「Acid HipHop2.0」とは

「Acid  HipHop」とは、その名のとおりヒップホップを作るためのソフトウェアです。

HipHop系ループ素材が付属し、それをパズルのように組み合わせることで、すぐにオリジナルヒップホップサウンドを創り出すことができる、夢のような最高のツールです。

 

このソフトにおける作曲のやり方は、数あるループ素材を組み合わせて作るというものなんですけど、どれを組み合わせてもヒップホップトラックとして成立するので、非常に簡単です。

とにかく付属ループを試聴して、組み合わせてみる。必要に応じてチョップ(サンプルを分割する)して、並べ替える。

確かに簡単にオリジナルサウンドが作れることは間違いありません。

イメージ的にはApple Loopsで作るのと同じですね。

なお、写真には「acid music3.0」がありますが、「acid hiphop2.0」は機能制限として自作曲をCDに書き込みができない仕様でして、当時の私の夢の一つだった「自分の曲をCDで聴きたい」という夢を叶えるため、買い足したものです。

 

それでイカしたヒップホップトラックを作れたのか

確かに初心者の私が作ったbeat達もヒップホップっぽい感じにはなったんですけど、自分が求めるサウンドは作れませんでした。

 

ヒップホップトラックの構成をわかっていなかった

それまでラップの曲を、ただなんとなくしか聞いてなかったんで、そもそも小節数の考えとか全く理解していない状態で作ってたんですね。

16小節ラップして8小節フック入れてとかそういう構成を理解していなかったのです。

だから、自分の感覚だけで一応、展開を作るには作ったんですけど、自分で聴いても全くしっくりこないんですね。

でもその原因がわからないから機材のせいだろうなどと思って、その後10年以上、おそらくDTMerは皆経験するといわれる、次々と機材を購入するという状態、地獄のループに陥っていくわけです。