ヒップホップトラックを作るための機材の話(Apple Logic Ⅹ編)

こんにちは。

※この記事は私の機材遍歴を語るシリーズの記事になります。

さて、私がこれまで使ってきたDAWといえば、

Acid Hiphop→Live6→Logic Pro 9→Cubase9とあちらこちらに手を出してきたわけでありますが、今回Logic Pro 9の時代に製作したトラックを再編集する必要に迫られ、Logic Ⅹを購入いたしました。

(最新のMac OS X だと、Logic Pro9が使えないので。)

購入後使用感を試すため、とりあえず過去のトラックの再編集は置いておいて、Logic Ⅹでヒップホップトラックを作って見たのですが、やはり値段の割に素晴らしいDAWであることが判明しました!

せっかくですので、レビューしてみたいと思います。

Logic Ⅹでできること

ヒップホップトラックを趣味で製作するにあたり、LogicⅩがあれば不足する機能はないのではないでしょうか。

というか私も全部の機能を使っていませんし、使う技能もありません。

何はともあれ、ループ素材が山のようにありますので、展開さえ意識して並べれば、スピーディにいい感じのトラックを作ることが可能です。

値段や機能を考えると、これからヒップホップトラックを作るためのDAWを選ぶのであれば、最有力候補の1つになると思いました。

Logic Ⅹの音質について

私はCubaseも使っていますからLogicとの比較はできます。

その経験から述べさせていただくと、

「違いはよくわかりません」

私はDAWの付属音源以外にも、別途購入した音源を使っているので、そうなると余計にわかりません。

LogicⅩの音質は普通に良くて、正直、趣味レベルで楽しむ分には全く気にする必要はないと私は感じます。

実際に、他人からいい曲はいいと言ってもらえますし、その時に「音が悪い」とか言われたことは一回もありません。

では、付属音源などが音が悪いのかもしれないという疑問を持たれている方もいるかもしれませんので、Logic Ⅹの音源とエフェクトで作ったトラックを以下に貼ってみます。音質の参考にしてみてください。

(なお、使用音源はAlchemy、Drummer、Apple loopsです)

曲の良し悪しはともかく、音質の良し悪しはわかりますでしょうか。

確かに、別途購入するような専用音源に比べると音質は劣るのかもしれませんが、とりあえずLogicⅩだけでも「楽しめる」ということは間違いなく言えると思います。

LogicⅩに備わる便利機能

次にヒップホップトラックを作る上で、logicⅩに備わる機能で、便利だと私が思った機能をご紹介いたします。

「ヒューマナイズ」機能

これは、MIDIの演奏データのタイミングや音量を変化させるもので、人が演奏するときに生じるブレ等の味を加えるというものです。

作ろうとしている曲によるとは思いますが、よくDTMの書籍なんかには、打ち込んだフレーズのタイミングがジャストだと、「飽きやすい」とか、「打ち込みっぽい」とか書かれていることがあります。

これは、ジャストタイミングというのはあまり良くないという考え方によるものだと思われます。

そんな時、この「ヒューマナイズ」を使うことで、音楽として良くなっているのかどうかはわかりませんが、とりあえず「ジャストタイミング」という批判から逃れられるような安心感を得ることができるのです!

正直、独学で音楽を作っていると何が正解なのか不安になることがたくさんあると思います。

本当は正解なんかないんでしょうけど、何かを拠り所にしたいという気持ち、つまり安心感を得たいという気持ちになることがあるのは当然だと思います(これは私の体験から話をしております)。

趣味でトラックを作っている者にとって、ネット上等で公開するという行為は非常に勇気が必要なことです。

そういった点から、この安心感は楽曲を公開する時の自信の一つになるので、重要かつ便利機能だと言えるのです。

膨大なApple loopsの存在感

これがあれば、即席でヒップホップトラックやジャンル不明のトラックを作ることができます。

時間がない時にどうしてもトラックが必要な場合、非常に助かります。

このようなシチュエーションは、私のような趣味トラックメイカーにおいては10年に1度くらいしかないでしょうが、実際に非常に助かったことがありました。

なお、私の場合は、1週間で7曲を作るというものでした。

趣味トラックメーカーにはきつい数ですよね。

当時は、平日夜の10時まで仕事をして、帰宅後トラックメイキングという地獄のようなワークでしだか、人から頼まれてトラックメイキングをするという経験がなかった私にとっては、とても楽しいものでした。

さて、ところでこの作り方(アップルループスを使ったトラックメイキング)は、アップルループスを使いすぎると自分で作った感がゼロに近く、トラックメイキングの楽しさは感じられないというデメリットがあります。

面白くないパズルをしている感覚に襲われることもあります。

また、自分で作るよりカッコよくなることもあり、「なんなんだろう…」という気持ちになるので、なおさら注意が必要です。

ループの扱いやすさ

ループを並べてトラックを作っていく方法をとるならば、Cubaseと比較してもLogicⅩは使いやすいはずです。

スマートクオンタイズという機能があります。

例えば、オーディオ素材の長さや位置を調整する場合に、グリッド(DAWのオーディオ素材とか並べる所の、背景の縦軸にある薄い色のライン)に沿って調整する事が多いと思いますが、その調整が手軽にできるというものです。

扱いの手軽さはトラックメイキングにおいても重要な要素であることはいうまでもありません。

最後に

以上のとおり、音質、機能など全てにおいてLogic ProⅩはヒップホップトラックメイキングにおいて、満足できるDAWであると言えます。

また、既に所有しているcubaseとの差もあまりないことから、DAWを2つ持っていても、あまり意味がないという事がわかりました。

必要に駆られて購入したとはいえ、他に購入以外の対応方法はなかったのか?という疑問は拭えませんが、もはやどうしようもないので、とりあえずDAW2つ持ちの贅沢トラックメイカーとして、トラックメイキング生活をエンジョイしたいと思います。

では、皆さんも良いトラックメイキング生活をお送りください!