引き出しを増やそう!いつもと違う雰囲気の曲が作りたいときに試したい方法5選!

こんにちは。

みなさんは長くトラックメイキングをしている中で、いつも同じような曲になってしまうという現象が起きたことはありますか?

「なぜか曲を作ると悲しい雰囲気になる。なんでだ!」とか、コレコレこういう雰囲気の曲を作ってと人に頼まれた際「無理です。陽気な雰囲気の曲しか作れないから」みたいな。

今までの私は、それが私の個性なのだと思って生きてきました。

でもどうもそれは違うんではないかと思うのです。

それがそのトラックメイカーの個性だと片付けてしまえば確かに楽チンですが、せっかくの趣味なんですし、そこで可能性を狭めず、苦手に目をつぶらず、せっかくなら上達のためトラックメイキングの引き出しを増やしていこうではありませんか!

というわけで、今回は「いつもと違う雰囲気の曲を作りたいときに試したい方法5選」について書いていきたいと思います。

そして私については、普段絶対に作らないであろう「レゲトン要素を取り入れたトラック」制作に挑戦します。

普段と違う雰囲気の曲を作る方法5選

その1 製作用機材を変える

まず一つ目は、制作において普段使っている機材を変えてみるという方法です。

私の場合は、いつもMIDI鍵盤でメロディとかを作っているので、例えばMaschinコントローラー等のパッドでメロディを作ったり、鼻歌で作ったり、普段とは違う方法で曲を作っていくというわけです。

仮に鍵盤とパッドで考えれば、鍵盤での指の動きとパッドを叩く指の動きは全く違いますから、普段とは違うメロディが作れる可能性もあります。

また、パッドの場合は叩く感じになりますから、音を長く伸ばしたりするのは、なんとなくやりづらかったりしますので、できあがりのメロディも短い音が続く等、鍵盤での演奏と比べてまったく違うものになる可能性があるのです。

私が使っているMaschin MK2のパッドは16個しかありませんから、一度の演奏で使える音域が「1オクターブ+4音」ということで、音域が狭いことも逆にプラスに働くことがあります。

その2 いつもと違うコード進行を使う

コード進行は曲の雰囲気作りにおいて影響が大きいと思うので、例えば普段の作曲では使わないようなコード進行で作曲を始めると、いつもとは違う雰囲気の曲が作れる可能性があります。

私の場合は、コード進行が変わっても、ついついメロディのクセが出てしまうことがありますから、その場合は普段は行きたいと思う方向にあえてメロディを動かさないという工夫もしたりします。

コード進行については、コード進行がたくさん載っている本とかを参考にすると、お手軽ですよ。

その3 いつもと違う音色を使う

例えば、いつもはピアノの音色で作曲をスタートする方であれば、

音色をシンセの音やギターの音色等から作曲をスタートすることで、普段と違う雰囲気の曲を作ることができる可能性が生まれます。

音色からインスピレーションを得るイメージです。

私のように特段これといった音楽の才能がない凡人にとっては、音色がもたらすインスピレーションは大きな武器です。ちょっと悲しいですが。

その4 サンプリング

サンプリングCD等を使えば簡単に(?)普段と違う雰囲気の曲を作れます。

自分のセンスで曲を構築していきますから、自分の色は出すことができるのではないでしょうか。

でも、サンプリングだけで曲を作るのは結構ハードですね。

楽々こなせている方はすごいです。

その5 いつもは作らない音楽ジャンルのリズムを取り入れる

私たちは普段、ヒップホップトラックを作っているということになると思いますが、別の音楽ジャンルのリズムを取り入れることで、普段とは違う雰囲気の曲を作ることができます。

以上が、いつもと違う雰囲気の曲を作りたいときに試したい5つの方法になりますが、早速私が実践してみました。

実践

それでは実践です。

上記5つの方法を組み合わせることで、いつもとは違う雰囲気の曲が出来上がる可能性が高まります。

5つとも組み合わせれば、かなりいつもとは違う雰囲気の曲ができるという算段です。

私は、全く作ったことのない“レゲトン”というジャンルに挑戦しました。

完全なるレゲトンを作るのであれば、リズム、コード、音色、構成等の要素を取り入れつつ、自分に染み込むくらい当該ジャンルを聴き込む必要があると思うのですが、

私にはレゲトンを作ってどうしたいのか?という、明確な使い道がありませんから、

とりあえずいつもと違う雰囲気の曲を作るというお気軽なコンセプトにのって進めたいと思います。

今回はその1、その4及びその5の3つの方法を組み合わせていきます。

そうすることで、いつもとはまったく違うトラックではなく、いつもとは少し違う雰囲気という塩梅の曲ができるはずです。

その1 いつもと違う機材について

いつもは鍵盤楽器でメロディを作っているので、今回はMaschin MK2のパッドとマウス操作でメロディを作っていきます。

普段は鍵盤→今回はパッド

その3 リズムについて

レゲトンのリズムで作ります。

普段はヒップホップのリズム→今回はレゲトンのリズム

新ジャンルへの挑戦には、何よりもまず、何曲かそのジャンルとされる曲を聞いてみなければなりませんので、5、6曲聞いて研究しましたが、レゲトンというジャンルも中々幅広いジャンル展開をしているようです。

ついでに関連するであろうジャンル、レゲエの曲も何曲か聞いてニュアンスを吸収しました。

そんな感じで2週間くらい同ジャンルを聞き続け、正しいかどうかはわかりませんが、「レゲトンのリズムとはこれかな」という自分なりの解釈で研究を終結させて、制作に取り掛かりました。

私が理解したレゲトンのリズムとはズバリこれです。

上から


1(オレンジ色) キック

3(黄色とオレンジが混ざった色) スネア

7(薄い緑色) シェイカー

この3点の組み立て方がレゲトンリズムのポイントだと考えました。

音を文字で表すと、

「ドンドカッドンカッ×4」

みたいなイメージです。

音色はそこまでジャンルにこだわらず、キックとスネアはPOLY PLEX(Native Instruments)で音を作り、シェイカーはDrum Lab(同)を使いました。

それにしてもPOLY PLEXはいいですね。自分だけの音色を作れるという点が最高です!

さて、後は上物としては裏拍にギター的な音でカッティングするパターンを入力すれば、レゲエっぽさが出るかなと思いMaschinのパッドで打ち込みました。

作り始めればいつもの手癖が出たりしますが、それでもいつもと少し違う雰囲気の曲が出来上がったと思います(自分的に)。

以下が出来上がった「いつもと雰囲気が違うトラック」です。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は普段と違う雰囲気を作るにはどうすればいいのか?という内容の記事でしたが、この作業は結局はトラックメイカーとしての引き出しを増やす訓練になりえます。

ここにある方法以外にも様々な方法があると思いますが、引き出しを増やすことができれば、さらにトラックメイキングが楽しくなると思いますので、是非様々な方法を組み合わせてお試しください。

それでは良いトラックメイキング生活をお送りください!