やってみよう!サンプリングCDとAbleton Live Liteで作るヒップホップのトラックメイキング

みなさんこんにちは。

今回はオーディオインターフェイスのRoland Rubix24に付属してくるAbleton Live Liteと市販のサンプリングCDを使ったヒップホップトラックの作り方をご紹介いたします。

MIDI入力機器には「MASCHINE MK 2」を使用します。(MIDIというのはパソコンで扱う音符のようなものです。)

※この記事はトラックメイキングを始めたい方や始めたばかりの方に向けた内容となります。

このブログでの、「トラックメイキング」とはラップのバックに流れている曲を作ることを差します。「トラックメイカー」とはその曲を作る人です。

手順1  サンプリングCDを用意します

今回はこのサンプリングCDを使います。

「jazz quartet」(bigfishaudio)です。

このサンプリングCDは

「黄金期のBlueNoteに代表される4beat JazzのQuartetによる演奏を、優れた熟練エンジニアの”匠の技”で収録した、伝統的なサウンドを重んじるライブラリー作品”Jazz Quartet”。『繊細な音色のディティールを大切にした録音』, 『再現性を重視した、自然な空気感』, 『生演奏でしか味わえない芸術的なスイング感』…これは”ジャズ風の商業音楽”などとは完全に趣向が異なる、言わば”サンプリング用”に仕立てられた『4beat Jazz 傑作選』です。収録は、熟練のQuartet(Drum, Guiter, Piano, Bass)の”入魂の生演奏”を楽器別に83テイク(!!)収録した『コンストラクションキット』である為、各楽器のソロ演奏~ドラムレスのアンサンブルなど、自由自在な設定から音を取り出せるという、夢のライブラリ!! 本当に多くの作曲家~DJがこの様なライブラリーの到来を待ち望んでいた事でしょう… 応用編では、DJ KRUSHの1st~DJ Mitu The Beatsなどの”本格派Jazz Beats”を求めるトラックメイカーの”秘蔵のネタ”としても活躍可能。」(Crypton Future Mediaのサイトより引用)

という創作意欲を掻き立てる商品です。

手順2  手頃なサンプルを探す

では、さっそくネタを探します。

こういう時私は、まるでトラックメイカーがレコードを掘るかのような面持ちで、サンプリングCD内のサンプルを物色します。

せっかくの趣味ですから、なりきって作りたいですよね!

何個かサンプルを視聴して決めていきます。

使えそうなサンプルを選んだら、サンプルをセットします。

今回はLive Lite の「Simpler」に取り込みました。

手順3  上物のパターンを作成します

先ほど取り込んだサンプルを「Slice」(分割)します。「Slice By」の設定は「Transient」でやってみます。

「Transient」というのは、アタックポイントを検出して自動的にスライスポイントを設定してくれるものです。便利な機能です。

自分の感性を頼りに打ち込みます。Machines MK2のパッドで打ち込んだのがこちら。

タイミングがずれるので「クオンタイズ」を16分音符で適用!これによりDAW側でズレたタイミングを綺麗に揃えてくれます。

とりあえず、これで作っていきましょう。

手順4  ビートパターンを作成します

既にサンプルを物色する行為が面倒に感じたのでそれに素直に従い、Live Liteに付属している音源から物色することにしました。

今回はLive Liteの「CATEGORIES」→「Instruments」→「Impulse」内の「Soft Saturated.adg」で音作りをしてみます。なお、音色は名称で適当に選びました。

自らの感性でまたパッドをマウスでクリックして打ち込みます。Live Liteではマウスをダブルクリックすることで、MIDIノート(画像でいうと赤い四角)を打ち込むことができます。

できたパターンがこちら。

手順5  ギターを追加

このまま勢いに乗ってギターを追加します。

またまた最高のサンプリングCD「jazz quartet」からギターを物色します。

ギターサンプルを「Simpler」に取り込んで、早速「Slice」(分割)します。

「Slice By」の設定は「Region」で「Regions」の設定は「16」にします。

これは、単純にサンプルを均等16分割するものです。

既にあるピアノトラックとドラムトラックを聴きながら、音を重ねていきます。

できたパターンはこちら。

手順6 ベース音を加えます。

さらに「jazz quartet」からベースを物色します。

手順3でのピアノの時と同じようにサンプルを「Transient」スライスしました。

これまでのパターンに合うようにベースを考えMASCHINE MK2で打ち込みます。(音源省略)

手順7  その他の音を考えます。

これまででピアノ、ドラム、ギター、ベースの4トラックを打ち込んできましたが、Live Liteでは6トラックまで打ち込めます。

ということで、残りのトラック数を全て使おうと思い、あと2トラック打ち込むことにしました。

サンプリング素材を探すのが面倒になってきたので、Live Liteの付属音源から物色して作成することにします。

パッド音を選択しました。

これまでのサウンドに合うように音を打ち込みます。

さらに後1トラックも付属音源から選択した音色を追加しました。

手順8  展開を考え構成を作ります

作成した6トラックで展開を考えます。

Liveは本当に塗り絵をするような感覚で音を配置できて楽しいです。快適!

今回はイントロ 4小節、フック8小節、1ヴァース16小節、フック8小節、アウトロ4小節という短めの構成にしてみました。

その後、軽くミックスして完成したトラックはこちら。

ここまで、およそ2時間の作業でした。

まとめ

完成した作品の出来はともかく、いかがでしたでしょうか?

とりあえず、今回はRoland Rubix24を購入した時に付属してくるDAWのAbleton Live Liteと最高のサンプリングCD「jazz quartet」だけでトラックメイクをしてみました。

出来はともかくこの機材だけでも、ラップ練習用には十分対応可能なヒップホップトラックが作れることが、おわかりいただけましたでしょうか。

また次回は別の機材を使ったトラックメイキングをご紹介したいと思います。

それでは良いトラックメイキング生活をお送りください。